生き物写真館

栃木県小山市で朝の散歩中や長野県・海外などで出会った生き物を中心とした写真館です。 野鳥、昆虫、花、などの写真を撮影情報とともにお伝えします。 撮影テクニックやカメラについても書いてます。

よもやま話

農産物の「無農薬」表示は禁止されているが、 WEBやFacebookでの「無農薬」宣伝はいいのか?

2020/04/02

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はじめに

果物いっぱい
果物いっぱい

最近、Facebookで友達になる方などで、
無農薬野菜作ってますとか、
無農薬野菜販売グループ(名称いろいろ)を
見かけます。

農水省のガイドラインでは、「無農薬」という
「表示」を禁止しています。

理由は、以下のとおりです。
 
本人が無農薬で栽培していても、
隣の畑から農薬が飛んできて残留している可能性や、
その畑で以前に使っていた農薬が、
無農薬で作った作物にも残留しているかもしれないため、です。

「無農薬」と表示すると、
消費者が残留ゼロと誤解、優良誤認する恐れがあるためです。

農産物の「無農薬」表示は禁止されているが、
WEBやFacebookでの「無農薬」宣伝はいいのか?

 
私は、農薬会社に30年以上勤務していたため、
この問題に深い関心・興味を持っています。

では、無農薬で作った農作物の表示、宣伝したい場合は、
どうすればいいのか、

「農薬:栽培期間中不使用」 なら、OKです。

畑のいちご
畑のいちご

農産物の「無農薬」表示は禁止されているが、
WEBやFacebookでの「無農薬」宣伝はいいのか?

結論 ダメです。

詳しくは以下の農水省リンクをご覧ください。

特別栽培農産物表示ガイドラインパンフレト

特別栽培農産物に係る表示ガイドライン Q&A

農産物の販売に関して、
「無農薬」と表示することは、
農水省ガイドラインでは
禁止しています。

WEBやFacebookに関する言及が
ガイドラインにないからといって、
「無農薬」を謳って宣伝することは、
ガイドラインの趣旨からいって、
決して勧められることではないし、
むしろ慎むべき宣伝・表示である、と考えます。

すでに、Facebook等で「無農薬」と宣伝している場合は、
消費者庁は黙認のようです。

言葉遊びのようですが、以下の表現なら、よし、とされています。

「農薬:栽培期間中不使用」

関係しそうな役所に電話できいてみた

メロン
メロン

ここで用語を整理します。

表示:農産物そのものやパッケージに着けるラベルなど

農産物そのものといっても、スイカやメロンなど大きなものなら
シールを貼るなどできますが、
コメなど一粒一粒には、事実上、表示できるわけないので、
袋やパッケージなどでの説明を「表示」といいます。
農水省はここまで。
 
※米粒に文字を書く特技を持つ人もいますが、普通は無理ですよね。

宣伝:FacebookやWEBで、農産物の説明をすること。
   紙のチラシ、店頭でのポップも宣伝にあたる。
この分野は消費者庁管轄。

農水省


食料産業局食品製造課基準認証室 担当:有機・行程規格班 Sさん

ガイドラインは、農産物そのものや包装ラベルなどまでで、
WEB、Facebookでの無農薬宣伝は、管轄外で何も言えない。

関東農政局経営・事業支援部食品企業課048-600-0600(代)  Mさん


農水省ガイドラインでは、農作物のパッケージの表示などについては、
コメントできるが、
webやFacebookでの表示については、
消費者庁の管轄となる。

農水省としては、あくまでも農産物そのものやそのパッケージにおける表示だけに 関わる。webやFacebookについては口出しできない。

収穫したばかりのぶどう
収穫したばかりのぶどう

消費者庁 景品表示法の相談・被疑情報の受付窓口 

表示対策課 指導係 03-3507-8800(代表)では、

事実の報告、いわゆるタレコミは受けるものの、
タレコミした者への結果報告はしない。

一般的な、質問には答えない。
具体的事例があれば対応する。
対応の結果をタレコミした者への結果報告はしない。

タレコミにより、不適切な表示と判断すれば、
是正勧告など行うが、
その結果をタレコミした者への結果報告はしない。

表示対策課指導班(指導係と同じ電話番号)では


これから表示しようとする事業者には、
内容により指導する。
 
というわけで、以下の質問してみました。
 

市田柿
市田柿

私は
過去に無農薬の柿と宣伝して柿を販売したことがあります。
そのとき、柿やパッケージには特に表示していません。
 
今後
私が無農薬の農産物を手に入れて販売するときにFacebookやWEBで無農薬と
宣伝してよいのか、
 
と問えば、

よろしくない、との答えであった。

というわけで、
随分と、回り道してたどりついた答えです。

収穫したばかりのりんご
収穫したばかりのりんご

無農薬栽培に対する私の考え

農薬を使わないで作物をつくるには、
襲い掛かる病害虫雑草をどう退治するかという課題に
直面します。 
 
それでも、土づくりなどあらゆる技術を駆使して、
無農薬栽培を可能にしている例もあるようです。
 
無農薬作物は、残留農薬の心配がないことは
もちろん、消費者にもいいし、
暑い夏やハウス内で、
防除衣やマスク・手袋を着け農薬散布をする
手間、経費がなくなることは、
農家にとっても、
大変すばらしいことだと思います。
 
だから無農薬栽培が広がることは、
いいことずくめと言っていいでしょう。
農薬会社を除いては。

ただ、以下のリンクのような、なんちゃって無農薬栽培が
広がることは歓迎できません。
 
表示、宣伝についても、
いまのところ、ガイドライン違反しても
罰則もありませんが、
ひとつの規範として示されている以上は、
まもっていったほうが信用につながるものと考えます。

「無農薬」桃は安心安全???Facebook投稿に対する各位の意見

まとめ

「表示」は農水省、「宣伝」は消費者庁。

WEBやFacebookは、「宣伝」にあたる。

「表示」は、ラベルやパッケージ等での説明のこと。

農水省は「表示」については、「無農薬」を禁止しているが、
「宣伝」については、管轄外でコメントする立場にない。

消費者庁は、現在ある「無農薬」「宣伝」については、
是正勧告、指導する場合がある。
 

これから「宣伝」をしようと思う者から、
相談があれば、
「無農薬」「宣伝」はしないよう指導する。

電話は、2020年3月のことです。

筆者プロフィール

昆虫少年から大学は農学部の昆虫学研究室へ、
卒業後農薬会社の研究所を振り出しに、
研究、普及、営業、管理職として
静岡、東北、九州、関東甲信越の農業現場で30年以上学ぶ。
持っている資格:
毒物劇物取扱責任者、農業高校教員免許、農業改良普及員、農学士、
六次産業化プロデューサー、調理師

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