生き物写真館

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カメラの話

昆虫撮影の方法について カメラと撮影倍率など タムロンマクロ、TG-4がおすすめ

2021/03/05

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撮影倍率のはなし

昆虫撮影の方法の前に、

どうしても伝えたい撮影倍率についてお話します。

まずは、新聞の活字を撮ってみましたので、

ご覧ください。

手持ち撮影なので、ちょっと斜めになったりしてますが、

ご勘弁ください。

撮影倍率1:1の世界です。

レンズはタムロンマクロ60mmです。

レンズ先端から被写体まで10センチくらいです。

タムロンマクロ60mm 1:1
タムロンマクロ60mm 1:1

つぎに、カタログでは1:2となっているレンズです。

レンズ先端から被写体まで90センチくらいです。

シグマの70-300mm F4-5.6 DG MACROで、200mmで撮影。

シグマの70-300mm F4-5.6 DG MACRO 1:2
シグマの70-300mm F4-5.6 DG MACRO 1:2

3番目は

コンデジのFUJI FINEPIX F1000EXRのマクロモード(花マーク)です。

レンズ先端から被写体まで5mmくらいです。

けっこう大きく写りますね。

シャッタースピードが遅いため手ぶれしています。

F1000EXRのマクロモード(花マーク)
F1000EXRのマクロモード(花マーク)

ストロボ使うと飛び出したレンズの影が写ってしまいます。

F1000EXRのマクロモード(花マーク) ストロボ使用
F1000EXRのマクロモード(花マーク) ストロボ使用

ストロボの光がまわるように、花マークをはずして、

レンズ先端と被写体を10センチくらい離すと、

被写体は小さくなります。

F1000EXR 花マークをはずして被写体を離してストロボ撮影
F1000EXR 花マークをはずして被写体を離してストロボ撮影

マクロレンズは、いまでは、ほとんどが等倍比率、

つまり、1:1の拡大倍率となっています。

これは、1センチの長さのものが、35mmフィルムの上でも

そのまま1センチで写るというものです。

通常、165センチの人間を写したら、

フィルム上で1.65センチに写れば倍率は100分の1ということになります。

5メートルのビルが5mmで写れば1000分の1、という計算になります。

したがって、1分の1というのが、いかに大きく写るかという

想像ができると思います。

手元にあるレンズカタログを見ると標準レンズの最大撮影倍率は、

1:5~1:7程度です。20分の1~14分の1程度です。

こういうレンズに、後で紹介するクローズアップレンズや中間レンズを

いくら組み合わせても、1:1にはなりません。

せいぜい1:2くらいまでです。

さらに、これら付属部品を野外で取り外しするのは結構面倒だし、

絞りがだいたい2段階くらい暗くなるのでシャッタースピードが遅くなります。

なので、初めからマクロレンズを選んだほうがよいと思います。

コンデジでは、いま私が持っているつぎの2機種の取説では

最大撮影倍率は書いて無く、

レンズ先端からの距離が書いてあるだけです。

ズームによって撮影倍率が異なるのでかけないようです。

おそらく、通常他のコンデジでもマクロ撮影可能とうたっていても、

マクロレンズには、撮影倍率ではかなわないであろうと思います。

■FINEPIX F1000EXR マクロ時 約5センチ

実際には5mmくらいまで迫れます。

■FINEPIX HS EXR マクロ時 約7センチ、スーパーマクロ時 約1センチ

だいたい、撮影倍率について、

感じをつかんでいただけたでしょうか。

いよいよ本題です。

いま、私が使っている機種を中心にお話しします。

昆虫撮影の方法としては、いろんな方法があります。

昆虫といっても、大きさや飛んでる姿など

撮影の対象によっても、方法や選ぶ道具も異なります。

結論からいって、以下の1番と5番の方法をおすすめします。
昆虫撮影の場合、野鳥撮影と違って、

専用のマクロレンズの値段が、野鳥撮影用の超望遠レンズみたいに

高くはないので、マクロレンズの使用をおすすめします。

野鳥撮影用の超望遠レンズだと100万円以上するものも

ザラですが、

マクロレンズは5万円以下で十分購入可能です。

一眼レフボディをこれから買う場合は、

ボティとマクロレンズの両方でも10万円も予算があれば

足りると思います。

一眼レフのボディが、まだのかたは、こちら軽量な入門機でどうでしょう。

この機種の前のタイプを私も使っていて、

けっこう使いやすいと思います。

1、一眼レフにマクロレンズをつけて撮る

いま、私自身使っているレンズはタムロンSP60mmマクロです。

このクラスだと、標準レンズ代わりにもなりますので、

旅行や記念撮影などにも十分使えます。

キヤノン、ニコンの純正製品のマクロレンズでも

それほど高くありません。
ニコンはマイクロレンズといっていますが、同じことです。
60mmで7万円強とちょっと高めですね。

レンズメーカーのレンズを買うときは、

手持ちの一眼レフのメーカーに合わせたレンズを

選んでください。

APS-C対応なのか、フルサイズ対応なのかも

よくお確かめくださいね。

2、一眼レフに望遠マクロレンズをつけて撮る

これは、1、の望遠版で、望遠マクロという分野のレンズもあります。

マクロ専用の望遠レンズで100㎜~200mmくらいのものです。

フィルム時代は私もタムロンの90mmマクロを使っていましたが、

デジタルになって、APSの関係で望遠気味になるので、

60mmに鞍替えしました。

しかし、私の場合、野鳥や景色も望遠で撮る事が多いので、

マクロ機能付きの望遠レンズを使っています。

チョウやトンボなど逃げやすい昆虫や、途中に川や溝、柵などがあって、

近づけない場合などでは有効です。

機種はシグマの70-300mm F4-5.6 DG MACROで、200mm以上にすると、

1:2までのマクロ撮影が可能です。

レンズ自体の価格も安く、大きさも望遠レンズにしてはコンパクトで軽いので、

重宝しています。

こちらです。
SIGMA 望遠ズームレンズ 70-300mm F4-5.6 DG MACRO キヤノン用 フルサイズ対応 509279

ただ、コンデジでも私の持っているFINEPIX F1000EXRは、ズームが69倍まで

伸びるので、けっこうチョウやトンボをこれで撮っています。

しかし、ある距離の範囲ではどーしてもピントが合わないので、

ちょっと困っています。

このくらいの大きさのチョウ(モンシロチョウより大きい)ならまずまず使えます。

このときも、柵があって、これ以上近づけませんが、ズームで撮影しました。

F1000EXRで撮影、ツマグロヒョウモンオス
F1000EXRで撮影、ツマグロヒョウモンオス

わりあい逃げやすいモンキチョウもF1000EXRで撮影できます。

F1000EXRで撮影、モンキチョウ
F1000EXRで撮影、モンキチョウ

3、標準レンズの前にクローズアップレンズを付けて撮る

私の場合、ふだんは、レンズ保護用のフィルターをつけているため、

マクロ撮影時には、そのフィルターをはずして、

クローズアップレンズをつけるのは想像するだけで面倒です。

マクロ撮影時には、はずしたフィルターをケースに入れて持ち歩くのも

面倒です。

さらに、クローズアップレンズをつけたままでは

一般撮影、たとえば人物や建物などは写せないでしょう。

もう、想像するだけで面倒なので、

実は私は、この方法は一度もやったことがありません。

番外として、

スマホのレンズの前に、拡大鏡の用な部品をつけて、撮ることも

可能で、その部品が100円ショップで売っているそうなので、

100円なら試しにやってみるのもいいかもしれませんね。

4、標準レンズとボディの間に中間リングをつけて撮る

こちらも、マクロ撮影時になると、

ボディと標準レンズをはずして、

中間にリングを取り付けますが、野外でこれを行うのは、

結構面倒です。

さらに、絞りが2段階くらい暗くなりますのでシャッタースピードが落ちます。

中間リングをつけたままでは、人物や建物などの一般撮影は、

ほぼ無理といってもいいでしょう。

もちろん、マクロレンズに中間リングをつけて撮影すれば、

標準レンズよりは、迫力ある写真となります。

この方法は、昔、数ミリ程度のアブラムシを拡大撮影するのに、

使ったことがありますが、

いまは、そんなに小さな虫を撮ることもほとんどないため、

使っていません。

この方法よりも、つぎのコンデジでなかでも、

オリンパスのTG-4は、すぐれものだと思っています。

5、コンデジで撮る

コンデジは日々進化しており、コンデジの中でも

1:1の撮影倍率を誇るものもあるかもしれません。

普通のカタログを見る限りでは、レンズ先端からの距離が

書いてあるだけで、撮影倍率が書いてないのでなんともいえません。

現在私の使っているFINEPIX F1000EXR は、マクロ時はレンズ先端から

5mmくらいまで迫れますが、倍率は1:1までは、いってないでしょう。

でも、チョウやトンボ、カブトムシくらいの

大きさの昆虫なら、撮影は相当可能です。

私は持っていませんが、オリンパスのTG-5は、

マクロ撮影時機能が充実していて、

予算が許せばつぎに買いたい機種のひとつです。

使ってみたい機能はつぎのような点です。

ズームは最大で8倍なので、野鳥撮影は無理ですが、

これで、50倍とかのズームがあれば、

完璧といえましょうが、

ちょっと欲張りすぎですね。

■深度合成

マクロ撮影では、昆虫の目にピントを合わせても、

背中にはピントがあわない、なんてことが頻繁におこります。

それほどに、ピントが浅くなってしまいます。

ピントの浅さをカバーしてくれるのが深度合成の機能です。

■顕微鏡モード

まるで顕微鏡写真のようにドアップで、

昆虫や花、雪の結晶などが写せます。

■LEDライトガイド LG-1

別売りですが、

レンズ先端につけられるフラッシュも魅力的ですね。

どうしても、コンデジでストロボ使ってマクロ撮影すると、

レンズの影が写って見苦しい写真になります。

かといって、カメラを離せば被写体の大きさが小さくなります。

その点、レンズの先端にフラシュをつければ、

外科手術の無影灯のような効果がでますので期待できます。

夜の雑木林でカブトムシやクワガタ、蛾などの撮影には

きっと重宝するでしょう。

まとめ

昆虫撮影には、マクロレンズが最適です。

タムロンSP60mmマクロ、

シグマ70-300mm DGマクロなど。

コンデジなら、オリンパスのTG-4がおすすめです。

レンズを買うなら撮影倍率についてチェックしましょう。

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