【TBS報道特集】「ネオニコ系農薬 人への影響は」を見て その6 東京大学山室真澄教授の著書について
目次
●東京大学 山室真澄教授の著書「魚はなぜ減った?見えない真犯人を追う」について
ネオニコから一旦、離れます。(残念な引用)
◆104ページ
竹下正哲:「日本を救う未来の農業ーイスラエルに学ぶICT農法」からの引用
なぜ日本はこれほど規制が緩くても、
消費者は不安に思わないのだろうか?
理由のひとつは、
「国産農作物は世界一安全」という間違った神話が
信じられているからだと思われる。
たとえば学生に
「世界で一番安全な作物を作っている国は?」
と尋ねると、9割が「日本」と答えるそうだ。
一方で、
一番農薬を使っている国を尋ねると、
「アメリカ、中国」と答えるとのこと。
しかし、実際には農薬全体で見ると、
農地1ha当たりの農薬使用量は中国が13㎏、日本が11.4㎏と、
それほど差がない。
そして、アメリカは中国・日本の5分の1程度しか使っていない。
以上、引用おわり。
確かに、
日本が農薬使用量一番とは書いてないが、
中国についで2番くらいに思えてきます。
日本の5分の1なら、アメリカは2.28㎏
でもアメリカの農地は、日本の81倍なので、2.28×81=184.68㎏
となり、日本よりはアメリカのほうが多くなる。
学生の感覚のほうがあってるんじゃないでしょうか?
一番使う国なのか、単位面積当たりの、なのか、
最初の質問があいまいです。
あいまいな質問に対して、
初めから違う答えを用意して、
驚かす手法はフェアでありません。
1泊9800円の宿に泊まったら、
税込みだと10,780円となり、
さらに入湯税が150円上乗せされて10,930円の請求書が
来たような気分です。
しかも、日本だけで4000種類もある農薬を
重さで比べて、なんの意味がある?
この点については、すでに書いたが、
重要なうえ、
長くなるので、またあらためます。
竹下氏は信用できるのか
さらに、
竹下氏は、
元の統計資料では、日本より中国より
イスラエルのほうが農薬使用量は多いのに、
イスラエルの農業をべた褒めしている。
竹下氏のデータは2010年のようです。
この年の、農薬使用量1位は、トリニダード・トバゴです。
イスラエルは5位、中国の7位、日本の11位より
多い。
こちらのリンクに、ネタバレされてます。↓↓↓
https://agrifact.jp/lies-about-the-use-of-pesticides-in-japan/
竹下正哲氏は拓殖大学教授だというが、こんな本を
肯定的文脈で引用している東京大学教授、
熊本地震のとき、ライオンが逃げたという情報の真偽を
確かめもせずに
リツイートした「善意の民衆」と同じレベルかと判断します。
ユーチューブ見てると、
自分の好みのおススメ動画ばかりみて、
すべてが自分と同じと錯覚するタコつぼ化現象に陥ります。
そう、なっていませんか。
要するに、二人とも自分の言いたいこと信じることだけを
集め切り貼りして、本にする。
一般人ならまだしも、
大学教授だけに、よけいに始末が悪い。
せっかく、宍道湖では、真犯人を追いつめつつあるのに、
こういう情報を無批判に、いやむしろ肯定的に
引用していると、宍道湖のデータも大丈夫?
と思えてきます。
宍道湖のデータだけのほうが、
よっぽど、信憑性高い。
残念です。
山室真澄教授の本はこちらから買えます。
https://amzn.to/3L5eZV0
23ページでも、
別の本から引用して、 同様のことを述べています。